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十島村で観測できる世紀の天体ショー。2009年7月22日午前10時53分

お知らせ

観測について

2009年7月22日にトカラ列島で観測できる皆既日食は今世紀最大級の6分前後に及ぶことから、世界的に注目され、多くの方々から島での観測についての問い合わせをいただいています。

しかしながら、外海離島である十島村への交通手段は週2便の村営フェリーしかありません。また、各島にある宿泊施設(民宿)は数が少なく、レストランなど食事を提供する店もありません。電力や水の供給設備も住民の需要を満たす程度の規模です。

十島村としては、少しでも多くの方に皆既日食を観測していただきたいと考えますが、以上のような理由から、大勢の人に同時期に島に滞在していただくことは困難です。

こうしたことから、十島村では皆既日食の観測者の受け入れについて、以下のような基本方針を立て、今後、準備を進めていきます。

皆様のご理解とご協力をお願いします。

基本原則

1.住民生活を守る。

7つの小さな島に約650名の人が暮らしています。島に多くの人が来ることで、そこに暮らす住民の生活に支障をきたすことがあってはなりません。

2.自然環境を守る。

各島には豊かな自然が残されています。これは十島村の宝であり、守るべきものだと考えます。

3.観測者の安全を確保する。

多くの観測者にとって十島村への訪問は初めてのことと思われます。不慣れな方でも安全に島に滞在していただきたいと考えています。

4.観測者が島に滞在するために必要な環境整備(テント、水、食事等)は受益者負担とする。

観測者を受け入れるための環境整備には相当の経費を要します。こうした経費は、受益者である観測者の皆さんに負担していただくことになります。

十島村で観測していただける人数について

観測者の島への移動に利用するフェリーとしまの輸送能力等を勘案し、検討を進めています。希望する多くの方のうち限られた方にしか観測していただくことはできないと思われますが、島の諸条件を考慮したものですのでご了承ください。

観測者募集について

本村では、今回の観測者の受け入れ業務を遂行するためには旅行業務に実績のある旅行代理店の協力が必要であると考え、企画コンペを実施し、近畿日本ツーリスト株式会社(knt)と業務委託協定を結びました。

募集開始までのスケジュールは以下のとおりです。
 (kntのホームページhttp://www.knt.co.jp/eclipse/で手続きをしてください。)

【5月下旬頃:アンケート開始予定】

※アンケートにご協力いただいた方には、kntが7月上旬頃に申込開始日をご連絡します。

【7月下旬頃:申込発売開始予定】

※順次受付を行ない、申込多数の場合は厳選なる抽選を行います。

※公平を期すために、約3回程度抽選を行う予定です。具体的な締切日等は、申込発売開始の際にご案内します。

あらかじめご承知いただきたいこと

1.台風等の影響について

例年、7月下旬は梅雨明けしていますが、台風が発生する時期となります。台風が発生すればもちろんですが、波のうねりなどの天候条件により、船が出港できない、あるいは出港しても港に接岸することができない、ということも想定されます。観測者の皆さんには、船には乗っていただいたものの、島に上陸できないこともありますのでご理解ください。

2.滞在期間について

島への移動は村営フェリー(1隻)とkntが手配する予定の船となります。フェリーとしまは住民の唯一の生活航路ですので、住民生活に影響を与えない範囲で臨時ダイヤを設定することとしています。こうしたことから一度に輸送できる人の数は限られ、観測者の皆さんには7月22日をはさんで最長で一週間程度の滞在が必要になると思われます。

3.滞在中の生活環境について

宿泊施設が限られているため、多くの方がテントでの滞在となり、トイレは仮設トイレを利用していただくことになります。島は火山帯に属し、7月下旬には30℃を越す暑さです。仮設シャワーを設置しますが、水が潤沢にあるわけではなく、厳しい暑さの中での滞在となります。

また、一部の島にはハブが生息していますので、注意が必要です。

4.ごみについて

島内の焼却施設は小規模なものであり、観測者の皆さんには原則としてゴミの持ち帰りをお願いすることになります。極力ゴミになるようなものは持ち込まないでください。

5.水について

島の水道設備は、住民が消費する量をまかなう程度のものです。観測者の皆さんにはペットボトルで飲料水を用意します。仮設シャワーの水も別に確保する必要があり、水の使用も制限させていただくことになると思われます。環境保護の観点から石鹸等の使用を制限させていただくことも検討しています。

6.食事について

島内にはレストランや調理済み食品の販売施設がないため、島外の業者に委託し、食事を提供することを検討しています(民宿では食事が提供されます)。食材の多くは島外からの持込み、島の公民館等にある設備を使っての調理となります。コスト、輸送手段、食事の量などの制約から、レトルト食品が中心となります。

7.入島について

受け入れのための環境整備は、受益者負担の考え方のもと、申込みいただいた観測者数に対応したものだけを行なうため、それ以上の来島者の受け入れは困難です。

観測を希望される方は、近畿日本ツーリスト(株)に申し込んでください。それ以外の方法(小型船など)で個人的に島に来ることはご遠慮ください。

島で暮らす住民の生活や自然環境の保護、そして観測者の皆さんの安全を守るためにも、ご理解くださるようお願いします。

8.医療体制について

島には設備の整った病院はなく、へき地診療所があり、通常は看護師が一人常駐するだけです。観測の期間中は医師の確保を行なう予定ですが、非常に暑い中での滞在となり熱中症も心配されます。健康管理には十分に気をつけてください。

9.その他

その他の詳細は観測者の募集時期にお知らせします。


トカラ列島の地図
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お問い合わせ先

鹿児島県十島村
〒892-0822
鹿児島市泉町14番15号
TEL:099-222-2101
FAX:099-223-6720
E-mail:tokaratiiki@tokara.jp